織物の街で生まれた、魚沼・十日町地方独特のそばの事をいいます。以下の大きな特徴があります。
容 器
へぎ(片木)と呼ばれる、木を剥はいだ板で作った折敷おしき(四角い器)を使用。
※語源は「はぐ(剥ぐ)=へぐ」
※一つのへぎに、そば粉1升分で打ったそばを「一升そば」として盛り付け、「一生おそばに・・・」という願いを込めた、当地のハレの日の食べ物としても今に伝わっております。
つなぎ
布海苔(フノリ)という海藻を使用。
もともと十日町の主産業の一つである絹織物の、糸に張りを持たせる為の糊付け用として使われておりました。その後にそばのつなぎとして、この地域で広まったと伝えられています。越後妻有地域(十日町市・津南町)では、布海苔をつなぎに使う店が多く存在し、歯応えのあるシコシコ感、喉越しの良さ、独自の風味が特徴です。
一口ずつ食べやすい盛り付け。
この盛り付けは、「手繰り」「手ぶり」と呼ばれ、糸を織った目の美しさ、織の美的感性が取り入れられていると伝えられています。